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2021年5月の写真です。続きを読む

根小屋地区への移動中、先ほどのハサミツノカメムシに続き、こんな虫を発見しました。


マダラアシゾウムシです。うまく撮れなかったので、PIXTAへは投稿していません
ブログ用 マダラアシゾウムシ
コウチュウ目 ゾウムシ科 アナアキゾウムシ亜科


●ゾウムシについてザックリと
 ゾウムシ科はコウチュウ類に分類されるグループで、世界各地の森林地帯や草原地帯に数多く分布し、水中以外のあらゆる環境に適応している昆虫です。世界で約6万種が発見され、その内日本では約600種が確認されていますが、実際はこの倍以上の種類が存在しているのではないかと言われており、未だ、どれほどの数の種が存在しているのかはっきりとしていません。コウチュウ類のグループの中でも特に数の多いグループです。

 幼虫は数mmから数cmほどの円筒形で細長く、白色で無脚。所謂ウジムシのような見た目をしています。
脱皮を繰り返しながら成長し、土の中に潜ってサナギになるのですが、種によってはサナギの姿で越冬し、春から夏にかけて成虫として姿を現すものもいます。

 成虫も数mmから数cm程度の大きさをしており、硬くて丈夫な外骨格をしており、全体的に丸みを帯びています。外骨格が重いのか動きはゆっくりです。脚は太く、頭部の前部分が複眼より細長く伸びていて、途中に「く」の字状の触角があり、さらにその先の先端部分に口があります。この細長い口は、産卵のために土や果実などに穴をあけるために進化したのではないかと言われています。

 見た目が動物の象に似ているため、和名がゾウムシと呼ばれるようになりました。

 
 幼虫成虫ともに植物の葉、花、樹液、果実、種子などをエサにする草食性なのですが、イチゴやリンゴ、マメ科の農作物や保存している穀物を食べてしまうとして、害虫になっている種も存在します。

 同じコウチュウ類のハムシやカミキリムシとは近縁種です。


 ちなみに日本の八重山諸島にはクロカタゾウムシという、世界一硬い虫と言われるゾウムシが生息しているそうです。
 なんでも、踏まれても潰れず、鳥などに食べられても消化されることがないほどの強度を誇り、さらに、その強度はクロカタゾウムシが死んでも衰えることがなく、標本用のステンレス製の虫ピンも通さないため、標本にするときはピンではなくテープで固定しているほどなんだとか。


●マダラアシゾウムシについて
 体長15mm前後。本州、四国、九州の森林地帯に生息し、クヌギやコナラなどをエサにしています。

 樹木に産み付けられた卵から孵化した幼虫は、ウジムシのような見た目をしていて、樹木をエサにして成長し、やがてサナギになります。そこから越冬し、羽化して成虫になります。

 成虫は5月~8月ごろまで見られ、身体は赤褐色や黒色や灰色、黄褐色が混ざったような斑模様で、肩や脚の付け根などにコブのような突起物がついていて、短い毛で覆われています。ゾウムシの特徴である、長い口と太い脚を持っています。樹皮に似た模様のため、木に止まっているこのゾウムシを見つけるのは難しいかもしれません。幼虫の時とは違い樹木そのものではなく、樹液や新芽をエサにしています。

 産卵時は長い口を使って樹木の表面に穴をあけ、その穴に卵を産みます。


●まとめ 感想 
 ゾウムシという昆虫は以前から知っていたのですが、こんなに間近でしっかりと観察したことはありませんでした。長い口とそこから生えた触角はまさに、長い鼻と牙を持った象のように見えました。また、体の表面がゴツゴツとしていて樹皮だけではなく、石のようにも見え、とても硬そうでした。
 
 ゾウムシは夏ごろにもたくさんいるそうなので、他にも探してみようと思いました

 あと、クロカタゾウムシは一度見てみたいです。なぜ「世界一硬い虫」と言われるまで硬くなったのか非常に気になります。


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次回は、センチコガネを紹介します。

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