2021年6月の写真です。

 
 散策中、ガードレールに細長い蛾がついていました。キシタホソバと言うそうです。
キシタホソバ ブログ用
チョウ目 ヒトリガ科 コケガ亜科 キシタホソバ(たぶん)



●キシタホソバについて
 体長27~38mm。北海道、本州、四国、九州などに分布。湿度が高い場所や川の近くの平地や山地で姿を見ることができます。日本固有種で海外には生息していません。別名キベリホソバとも呼ばれるとのこと。

 幼虫は、真っ黒な体色に背中にオレンジ色の縦線模様が入ったケムシで、毛には毒があり人が触れてしまうと、強い痒みや発疹を伴います。そのため衛生害虫として扱われているそうです。エサは樹皮や落ち葉などについた苔類で、幼虫の状態で越冬し、春になるとサナギになり成虫になります。

 成虫は5月~6月、7月~8月の年2回出現し、春に出現する個体の方が、夏に出現する個体よりも大きくなるようです。翅は黒色や灰褐色で、翅の縁と頭部が黄色くなっています。夜行性で昼間は草むらなどに潜んでいます。キマエクロホソバ、キマエホソバ、ヤネホソバ、ムジホソバなど形と色がよく似た近縁種が多く存在します。

 上の写真は大きさや発見時期、場所からキシタホソバだと思われますが、もしかしたら別種の可能性もあるかもです



●まとめ 感想
 黒い羽や体の形が、前回紹介したクビワウスグロホソバに似ていたので、初めは撮影する気はなかったのですが、よく見ると翅が黄色く縁取られているので、クビワウスグロホソバとは別の蛾だとわかりました。なぜ翅の色を黒一色ではなく、縁を黄色くしたのか?黒一色の方が目立ちにくいと思うのですが・・・。同じような羽の色を持つ近縁種が多くいることから、何かしらの意味があるとは思いますが、何かの擬態だったりするのでしょうか?



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次回は、ラミーカミキリを紹介します。