2020年8月の写真です。


夜の公園を散策中、ルイスオサムシを発見。
ヤマトオサムシ ブログ用
コウチュウ目 オサムシ亜目 オサムシ科 オサムシ亜科 ルイスオサムシ


●オサムシ科について
 オサムシ科は甲虫目に属する昆虫の仲間で、主にユーラシア大陸の温帯と寒帯の森や林を中心に分布し、これまでに700~800種が発見され、日本には約40種ほどが生息しているとされています。宝石のように美しく輝く種も存在しているため、標本コレクターや飼育する人もいるそうです。日本ではオサムシという名称の他に、ゴミムシ、マイマイカブリとも呼ばれています。

 オサムシの幼虫は地上で生活し、イモムシのように細長い見た目をしていますが、イモムシとは違い脚が生えています。体表は甲羅のようなものに覆われており、短いムカデのような感じです。頭部の口には大きく鋭い顎を持ち、この顎でカタツムリやミミズ、ヤスデなどを捕食します。他の昆虫に比べて脱皮回数が少なく、2回、もしくは1回脱皮しただけで地中に潜りサナギになります。

 成虫は全体的に細長く、口に顎を持った頭部、頭部よりも太い前胸、その前胸よりも太く細長い卵型をした腹部をしています。この見た目が古式機織機の筬(おさ)と呼ばれる部品に似ていることから、この名がついたとされています。体表は、甲虫らしく殻に覆われており、黒色などの地味な色から、緑色や青色など綺麗な色まで様々。翅は退化しているため飛ぶことができず、地上を歩いて移動しています。夜行性で性格は獰猛、幼虫と同じものに加え、動物や昆虫の歯肉や果物などをエサにする雑食性になります。羽化したての個体はまだ体の内臓が未発達のため、しっかりとエサを食べなければ産卵することができないそうです。
 


●ルイスオサムシについて
 体長18~23mm。本州の東京都西部から神奈川県西部、伊豆半島を含む静岡県東部、山梨県南東部の山地の樹林帯に生息。19世紀後半に日本に来た、イギリスの商人であるルイスによって発見されたことが名前の由来だとされています。

 幼虫は細長いイモムシのような形をしていて、ミミズやイモムシ、小動物の死骸をエサにします。成虫の体色は金銅色、赤胴色、緑銅色、黒色など個体差があり、いずれも金属のような光沢を持っています。他のオサムシ科の昆虫と同様、飛ぶことができず地面を歩いて移動しているのですが、歩行能力は高く、素早く歩くことができます。エサは幼虫時と同様、ミミズ、イモムシ、動物の死骸などです。夜行性で、夜になると活発に活動します。成虫の姿で越冬し、冬の間は土の中で過ごすそうです。

 関東地方の一部にしか生息していませんが、個体数が非常に多いとのこと。以前はオサムシ科のヤマサンオサムシの一種とされていましたが、後に別種として分類されるようになったそうです。
 

カブトムシ(?)の死骸をエサにしているルイスオサムシ
ヤマトオサムシ ブログ用2



●まとめ 感想
 飛ぶことがなく歩いて移動する昆虫なのですが、非常に速く、すぐに遠くに逃げてしまうため、カメラのピントを合わせるのが大変でした。ただ、夜に撮影したこともあり、撮影した周囲にはたくさんのルイスオサムシがいたので、エサに気を取られ、あまり動かない個体を発見し撮影することができました。



私のPIXTAページです。写真は購入できます
写真素材 PIXTA



興味があれば



次回は、ギンモンカギバとシロヒトリを紹介します。