2019年11月の写真です。


散策中、枯れ葉のような色をした蛾を発見しました。
オオノコメエダシャク ブログ用
チョウ目 シャクガ科 エダシャク亜科 オオノコメエダシャク


●オオノコメエダシャクについて
 体長45~63mm。北海道の南西部、本州、四国、九州、種子島の平地から高地に生息している日本固有種です。


 幼虫は腹部に脚を持たず、頭部と尾部の脚を使って移動する細長い尺取り虫で、体色は白と黒の縞模様に、所々オレンジ色の斑点模様が入った毒々しい色をしています。エサはミツバウツギ科のミツバウツギ、ゴンズイ、ギブシ科のギブシなどです。成長するとサナギになり羽化して成虫になります。


 成虫は年に1回、10月から11月の年晩秋にのみ出現します。体色は幼虫のころとは打って変わり茶色や黒色といった、枯れ葉のような地味な色になり、先端が鎌状に尖った前翅を持っています。翅の模様や色は個体差がありますが、オスの個体は色が濃く、メスの個体は淡い色になる傾向があるとされています。また、同属のヒメノコメエダシャクに酷似していますが、ヒメノコメエダシャクに比べると色が濃く、模様がはっきりとしている傾向にあるため、色と模様を見分ける際の目安にしているそうです。エサは樹液や腐った果実など。



また、別の日の散歩中にサトクダマキモドキを発見しました。
サトクダマキモドキ ブログ用
バッタ目 ツユムシ科 クダマキモドキ(サトクダマキモドキ)


●クダマキモドキについて
 体長42~56mm。本州の関東以南、四国、九州の丘陵地や山、平地など木が生えている場所なら比較的どこにでも生息しており、都市部の公園などでも姿を見ることができます。海外では台湾などの東南アジアにも分布しています。サトクダマキモドキと呼ばれることもあります。


 幼虫は生まれたばかりのころの体色は緑色で、体の横に黒いラインが入っており、頭部は薄い水色になっていますが、成長するにつれて緑色の割合が強くなっていきます。成虫になると艶のある緑色になり、翅も生えて木の葉のような見た目になり、近縁種であるツユムシを大きくしたような感じになります。メスは腹部に短い卵管を持ち、それを使って木の枝などの中に卵を産みつけます。オスは前翅に発生器官があり、それを使ってグルルルルという音を出します。木の高い場所にいることが多く、木の葉をエサにしています。成虫の出現は8月~11月ごろで、卵の状態で越冬します。

サトクダマキモドキ ブログ用2

サトクダマキモドキ ブログ用3

 名前にあるクダマキというのは機織りに使われる管巻(くだまき)という道具のことで、鳴き声が管巻の出す音に似ていることから、江戸時代にはクツワムシやウマオイなどのバッタ類をクダマキと呼んでいたそうです。そのクダマキに似ていることからクダマキモドキと名付けられたと言われています。いくつかの種類が存在し、里で見られるものはサトクダマキモドキ、山で見られるものはヤマクダマキモドキ、小さいものはヒメクダマキモドキと呼ばれています。


●まとめ 感想
 オオノコメエダシャクは見た目が枯れ葉の様だったので、はじめは気が付きませんでしたが、散策の帰りに偶然立ち止まった場所で止まっているのを発見することができました。

 一方、クダマキモドキは艶のある緑色の綺麗な羽だったので、灰色のブロックに止まっているのをすぐに見つけることができました。よく木の上にいるようですが、なぜこんな場所にいたのでしょう?移動中だったのかな?


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興味があれば

次回は、ヒメツチハンミョウを紹介します。