2019年10月の写真です。
草むら探索中、アブラムシのような生き物を発見しました。
調べてみたところアブラムシではなく、ヨコバイという虫でした。
カメムシ目 ヨコバイ科 オオヨコバイ亜科 ツマグロオオヨコバイ
●ヨコバイ科についてザックリと
ヨコバイ科に属する昆虫は世界中の平地や山地、森林地帯に分布し、これまでに約2万種20亜科が発見されていますが、似たような大きさや見た目の種が多いため、未だ十分に解明されておらず、名前すら付いていない種もいます。日本にはその内の約550種ほどが生息しています。
この昆虫は数mmから1cmほどの大きさで、セミの近縁種にあたります。見た目もセミを小さくしたような感じですが、セミの単眼が3つあるのに対して、ヨコバイの単眼は2つ、幼虫もセミの幼虫は地中の中で生活するのに対して、ヨコバイの幼虫は地上で生活するなどの違いがあります。
幼虫は翅が生えていないこと以外は成虫と同じ形をしており、植物の汁をエサにします。成長するとサナギの状態を経ずに成虫になります。
成虫になると緑色や褐色、鮮やかな色彩の幾何学的な模様などの体色になります。翅も生えて、飛行することができるようになりますが、翅が無い種もいるとのこと。セミと同様に発生器官を持ち、オスがメスを呼んだり、周囲とのコミュニケーションに使われたりするのですが、人の耳では聞き取ることができない音です。
エサは幼虫の時と同じく植物の汁なのですが、植物にダメージを与えてしまったり、病気の媒介になったりするため、害虫として扱われています。
危険を察知すると、止まっている葉の裏側へ隠れるために横にずれながら歩いて移動することから、「横這い(ヨコバイ)」という名が付けられました。また、見た目がバナナにも似ていることから、バナナ虫と呼ばれることもあるそうです。
●ツマグロオオヨコバイについて
体長13mm前後。本州、四国、九州の林や低山地、草原地帯に生息しており、都市部でも公園などで姿を目にすることがあります。また、夜になると街灯に集まることもあります。
卵は約2mmほどの大きさで、細長く楕円形をしており、植物の葉の裏などに産み付けられます。孵化した幼虫は見た目は成虫とそれほど変わらないのですが、まだ翅は無く、体色も薄い黄緑色や白色をしています。
数か月後には羽化して成虫になり、翅が生えて、体色も全体的に鮮やかな黄緑色になり、頭部と翅の付け根あたりの、小楯板(しょうじゅんばん)と呼ばれるあたりに黒い斑点模様があります。また、翅の先端には青黒い帯が入っています。その見た目から、バナナ虫という名で呼ばれています。危険を察知するとすぐに飛んで逃げたり、横にずれながら葉の裏側に隠れてしまいます。
幼虫も成虫も植物の汁をエサにするのですが、ダイズやラッカセイ、ブドウ、ミカンなどの汁を吸ってダメージを与えることから、農業害虫として扱われています。しかし、ほとんど実害が無いので、それほど危険視されているわけではありません。
成虫の姿で越冬し、春になると産卵を行い、その幼虫は8月ごろに成虫になります。成虫は3月ごろから11月ごろまで見ることができ、越冬中は木の裏側などに隠れていることが多いです。
●まとめ 感想
この草むらにはたくさんのヨコバイがいたのですが、前回紹介したワカバグモとは違い、こちらが少しでも近づくと、一斉に飛んで逃げてしまったり、葉の裏側に隠れてしまったりと、なかなか撮影することができなかったり、撮影できても体が小さいため、ピントが上手く合わなかったりなどで苦労させられました。
私のPIXTAページです。よろしければご覧ください。写真は購入もできます。
興味があれば
次回は、オオバコヤガとキボシカミキリを紹介します。
草むら探索中、アブラムシのような生き物を発見しました。
調べてみたところアブラムシではなく、ヨコバイという虫でした。
カメムシ目 ヨコバイ科 オオヨコバイ亜科 ツマグロオオヨコバイ
●ヨコバイ科についてザックリと
ヨコバイ科に属する昆虫は世界中の平地や山地、森林地帯に分布し、これまでに約2万種20亜科が発見されていますが、似たような大きさや見た目の種が多いため、未だ十分に解明されておらず、名前すら付いていない種もいます。日本にはその内の約550種ほどが生息しています。
この昆虫は数mmから1cmほどの大きさで、セミの近縁種にあたります。見た目もセミを小さくしたような感じですが、セミの単眼が3つあるのに対して、ヨコバイの単眼は2つ、幼虫もセミの幼虫は地中の中で生活するのに対して、ヨコバイの幼虫は地上で生活するなどの違いがあります。
幼虫は翅が生えていないこと以外は成虫と同じ形をしており、植物の汁をエサにします。成長するとサナギの状態を経ずに成虫になります。
成虫になると緑色や褐色、鮮やかな色彩の幾何学的な模様などの体色になります。翅も生えて、飛行することができるようになりますが、翅が無い種もいるとのこと。セミと同様に発生器官を持ち、オスがメスを呼んだり、周囲とのコミュニケーションに使われたりするのですが、人の耳では聞き取ることができない音です。
エサは幼虫の時と同じく植物の汁なのですが、植物にダメージを与えてしまったり、病気の媒介になったりするため、害虫として扱われています。
危険を察知すると、止まっている葉の裏側へ隠れるために横にずれながら歩いて移動することから、「横這い(ヨコバイ)」という名が付けられました。また、見た目がバナナにも似ていることから、バナナ虫と呼ばれることもあるそうです。
●ツマグロオオヨコバイについて
体長13mm前後。本州、四国、九州の林や低山地、草原地帯に生息しており、都市部でも公園などで姿を目にすることがあります。また、夜になると街灯に集まることもあります。
卵は約2mmほどの大きさで、細長く楕円形をしており、植物の葉の裏などに産み付けられます。孵化した幼虫は見た目は成虫とそれほど変わらないのですが、まだ翅は無く、体色も薄い黄緑色や白色をしています。
数か月後には羽化して成虫になり、翅が生えて、体色も全体的に鮮やかな黄緑色になり、頭部と翅の付け根あたりの、小楯板(しょうじゅんばん)と呼ばれるあたりに黒い斑点模様があります。また、翅の先端には青黒い帯が入っています。その見た目から、バナナ虫という名で呼ばれています。危険を察知するとすぐに飛んで逃げたり、横にずれながら葉の裏側に隠れてしまいます。
幼虫も成虫も植物の汁をエサにするのですが、ダイズやラッカセイ、ブドウ、ミカンなどの汁を吸ってダメージを与えることから、農業害虫として扱われています。しかし、ほとんど実害が無いので、それほど危険視されているわけではありません。
成虫の姿で越冬し、春になると産卵を行い、その幼虫は8月ごろに成虫になります。成虫は3月ごろから11月ごろまで見ることができ、越冬中は木の裏側などに隠れていることが多いです。
●まとめ 感想
この草むらにはたくさんのヨコバイがいたのですが、前回紹介したワカバグモとは違い、こちらが少しでも近づくと、一斉に飛んで逃げてしまったり、葉の裏側に隠れてしまったりと、なかなか撮影することができなかったり、撮影できても体が小さいため、ピントが上手く合わなかったりなどで苦労させられました。
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興味があれば
次回は、オオバコヤガとキボシカミキリを紹介します。
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