2019年9月の写真です。
ツユムシ(たぶん)です。

ブログ用 ツユムシ2
バッタ目 キリギリス科 ツユムシ属 ツユムシ


●キリギリス科についてザックリと
 キリギリス科に属するバッタは世界で約5000種以上12亜科が発見され、その内日本では約60種7亜科ほどが生息しています。主なエサは植物の葉や花、小さな昆虫などで、体の大きさは数mm~20cmを超えるものまで様々。近縁種であるコオロギ科のバッタが地上で生活するのに対し、キリギリス科のバッタは、植物の上で生活しています。

 
 植物の上で生活しやすいように、縦に平たい体をし、緑色や褐色など、周囲に擬態できる体色をしています。頭部には長い触角と、それほど大きくはない複眼を持ち、口は物を咀嚼できる形になっています。後脚はバッタ類特有の跳躍力のある形をしており、一跳びの距離は大きいそうです。一方、翅を使った飛行はあまり得意ではないのか、あまり素早くは飛べないようです。背中の翅はコオロギ科のバッタに比べると発達しており、オスの個体には発音器をもつ種が多く、翅を左右にこすり合わせて音を出します。

 ウマオイやツユムシ類などのように昼間に活動する種もいますが、夜間に活動するものが多く、夏から秋にかけて夜になると、草むらからはキリギリスたちの鳴き声が聞こえてきます。日本においては、夏から秋にかけての夜の風物詩として有名です。この鳴き声はメスを呼ぶための求愛行動や周囲とのコミュニケーションのために使われていると言われています。

 
 卵は葉の上や土の中などに産み付けられ、成虫は冬が来ると死んでしまいます。残された卵たちは越冬し、春が来ると孵化して、脱皮を繰り返し成長します。


●ツユムシについて
ブログ用 ツユムシ
 
 体長13~15mm、翅を含めると29~37mm。北海道、本州、四国、九州、奄美の山地や草原、草むらなどで生活し、公園や人家の庭などでも姿を見ることができます。名前の由来は、葉の上の露を飲んで生きていると考えられていたからだと言われています。近縁種にアシグロツユムシ、セスジツユムシなどがいます。


 イネ科やカヤツリグサ科の植物の葉に産み付けられた卵は、4月ごろに孵化します。孵化したばかりのころは褐色をしていますが、成長するにつれて鮮やかな緑色になります。幼虫は翅が無いことと、大きさが小さいことを除けば、成虫と見た目はほとんど同じです。

 主に植物の上で生活し、キク科のヨモギやセイタカアワダチソウ、マメ科のハギやアカツメクサを好んで食べ、6回の脱皮を経て6月ごろに成虫になります。その成虫が産んだ卵は7月ごろに孵化し、9月ごろにも成虫が発生します。9月に発生した成虫の卵はそのまま越冬し、春になると孵化します。

 成虫のオスの翅には発音器があり、「ピチ、ピチ」や「ジィ、ジィ、ジィ」などと鳴きます。成虫も幼虫のころと同じく植物の上で生活し、昼間に活発に活動するのですが、夜にも活動するようで、外灯などの明かりに飛んでくることもあるそうです。昼間よりも夜の方が盛んに鳴くとのことです。


 ちなみにこれが近縁種のセスジツユムシです。オスの背中には茶色い筋が、メスの背中には黄色い筋が入っているのが特徴です。
セスジツユムシ ブログ用

セスジツユムシ ブログ用 2



●まとめ 感想
 この写真を撮ったのが昼間だったので、活発に動き回っていました。私がカメラを向けると、ピョンピョン跳ねたり、羽を使って飛んだりと、よく動いていたのでピントを合われるのが大変でした

 夏から秋の夜になると、自宅近くの草むらで様々な虫の鳴き声が聞こえてくるのですが、かなりたくさんいるらしく、鳴き声一つ一つを聞き取ることができないばかりか、いくつも鳴き声が重なり、音が大きいだけの単なる騒音みたいになっているのが少し残念です。・・・というより、かなりやかましいので、もう少し静かにしてもらいたいものです。 私の住んでいる地域は夏の昼間はセミの声がうるさく、夏から秋にかけての夜はキリギリスたちの鳴き声がうるさい、都心とはまた違った賑やかさがあります。


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次回は、シロオビドクガを紹介します。