近所を散策中、ホシハラビロヘリカメムシを発見しました。
急に雲が出てきてしまったため、かなり暗い写真になってしまいました

ホシハラビロヘリカメムシ ブログ用
カメムシ目 ヘリカメムシ科 ヘリカメムシ亜科


●ヘリカメムシ科についてザックリと
 ヘリカメムシ科はカメムシ目の中の一種で、森林や草原地帯などに生息し、現在世界で約1800種が発見され、日本にはその内の約30種が生息していると言われています。

 大きさは中型から大型で、体の色は褐色や赤褐色が多く、頭部が小さく、頭頂部に2つの単眼があり、触角は頭部の側面から出て四節からなり、脚の3番目の関節にあたる、腿節(たいせつ)と呼ばれる部分の先端はこん棒状になっています。翅の膜の部分には多数の縦脈が入り、腹部は外方に広がる種が多く、この特徴からヘリカメムシと名付けられたそうです。

 以前はヘリカメムシ科は1科のみでしたが、現在はヘリカメムシ科、クモヘリカメムシ科、ヒメヘリカメムシ科の3つに分けられています。

 ヘリカメムシ類は全て草食性で、植物の汁をエサにしています。中には農作物に被害を出す種もおり、ダイズなどのマメ科を食するホソヘリカメムシ、サツマイモなどを食するホオズキヘリカメムシ、イネ科を食するホソハリカメムシなどは害虫として駆除対象になっていいます。


●ホシハラビロヘリカメムシについて
 体長12~15mm。本州、四国、九州に生息。成虫も幼虫もフジ、クズ、ダイズなどマメ科の植物の汁をエサにしており、特にクズを好むそうです。マメ科の植物は自生するもの以外にも観賞用の園芸品種が町中や公園などに植えられているので、このカメムシは町中や公園など、人がたくさんいる場所でもよく姿を見ることができます。カメムシ特有の悪臭はあまりないとのこと。

 卵は植物の葉の上に10個ほどまとめて産み付けます。孵化した幼虫は他のカメムシの仲間に比べ、やや頭部が小さく、触角は頭部の側面のやや上方から生え、やや太めで長く、四節からなります。脚はしっかりとしていて、後脚が前脚に比べて少し長いです。体の形はしずく状で、周囲の葉に紛れ、敵に襲われにくくするためか、黄緑色をしています。

 数度の脱皮を経て成虫になるのですが、体の造り自体は幼虫とあまり変わりません。しかし、幼虫のころに見られた体の丸みが消え、少し長方形っぽい体形になったり、体の色が黄緑色から茶色に変わったり、翅が生えたり、背面中央部に2つの黒い黒点があったりなど、幼虫とは見た目がガラリと変わります。

 成虫は10月~11月ごろまで活動し、成虫の姿で越冬、春になると再び活動を再開して、生殖活動を行い、産卵をして次の世代が誕生します。
 

●まとめ 感想
 このカメムシはよく公園などで見かけていましたが、まさかこんなに長い名前だったとは知りませんでした。ちなみに漢字では、星腹広縁亀虫と書くそうです。名前の「星」は背中の2つの黒点のことを言っているのでしょうか?
 
 体の色は地味な褐色ですが、緑色の葉っぱの上にいたのでかなり目立っていました。11月ごろまで見られるそうなので、もうしばらく彼らを目にする機会があるでしょう。今度は晴れた日に撮影して、明るい写真を撮りたいものです


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次回は、クマバチを紹介します。