ショウリョウバッタの隣で、今度はツチイナゴを発見しました。
バッタ目 イナゴ科 ツチイナゴ亜科 ツチイナゴ
●イナゴ類についてザックリと
イナゴはバッタ目の中の一種で、日本では稲を食べてしまう害虫として知られています。コバネイナゴ、ハネナガイナゴ、エゾイナゴが代表的な種です。
漢字では稲子、もしくは蝗と書くのですが、蝗の漢字は中国から伝わったのもので、中国ではイナゴを指す漢字ではなく、トノサマバッタやサバクトビバッタなどが変異を起こし大群をなしたものを指す漢字だそうです。日本に伝わった際にイナゴと誤解され、蝗の漢字を当てられたとのこと。
イナゴ類のバッタは17~70mmほどの大きさで、メスの方がやや大きくなる傾向にあります。主に草原地帯や河原などに生息し、イネ科の植物をエサにしています。
卵はイネ科植物の根際に産み付けられ、卵の状態で越冬する種が多いです。5~6月ごろに孵化します。幼虫の見た目は、大きさと翅が無い以外は成虫と同じ見た目をしています。
数度の脱皮を繰り返すと成虫になります。発達した後脚と飛行できる翅を持ち、体の色は緑や褐色など生活環境により様々。というように、他のバッタとほとんど同じ身体的特徴や見た目をしています。
前述したようにイネ科の植物を食べてしまう、害虫に位置づけられていますが、食用昆虫としても有名です。イナゴの発生時期になると、害虫駆除を兼ねて捕獲、袋などに入れ糞などを十分に出させてから熱湯に通し、翅と後脚を取り、醤油と砂糖を入れて炒ってつくだ煮にしたり、串焼きや網焼きなどにして食されていました。恐らくイナゴのつくだ煮が一番有名だと思います。味はエビに似ているとのことです。
昔はたんぱく源として全国的に食べられていたそうですが、戦後に農薬が普及したことにより、取って駆除することが無くなったため、今では東北の一部と長野県の一部でしか食べられていないそうです。
●ツチイナゴについて
体長♂5~6cm、♀5~7cm。本州、四国、九州、沖縄に分布、クズやカナムグラなどの生えた草原や草むらなどに生息し、それらをエサにしています。
幼虫は他のバッタ類と同様に、ほとんど成虫と同じ体形をしており、鮮やかな黄緑色で眼の下に黒い縦の模様が入っています。何度かの脱皮を繰り返して成虫になります。
成虫も他のバッタ類と同じ体形をしています。体色は幼虫のころの鮮やかな黄緑色から一変し、茶褐色や肌色っぽくなります。翅には黒い斑点模様、眼の下には幼虫のころと同じ黒い縦の模様が入っています。あまり飛んだり跳ねたりすることがなく、歩いて移動することが多いです。
このバッタは、他の多くのバッタ類が卵で越冬するのに対し、成虫の姿で越冬します。越冬は他の生物のように体の代謝を落として休眠状態になるものではなく、落ち葉の裏などに隠れたり、陽の当たる暖かい場所を見つけて過ごしたりなどして、暖かくなるのを待ちます。そのため、暖かい場所を見つけられなかった個体は、寒さに耐えきれずに死んでしまうものも多いそうです。
そうして春になると活動を再開し、6月ごろに産卵、その世代は死んでしまいます。6月に生まれた幼虫は10月ごろに成虫になります。そのためツチイナゴの成虫は、3月~7月、10月~11月の年2回発生します。
ちなみにツチイナゴも食べることができるそうで、東南アジアの屋台などで串焼きが売られているそうです。
●まとめ 感想
こちらがかなり近くまで寄っても、逃げるようなそぶりも見せず、ほとんど動かなかったので楽に撮影できました。あまり飛んだり跳ねたりしないそうですが、結構立派な後脚と翅を持っているのに、なんだかもったいないような気がします。
食べることができるそうですが、そこらへんにいるのを取って食べても問題はないんでしょうか?寄生虫とか細菌とかがついてそうなので、食べ慣れている人以外はちょっと危ないような気がします。もし試す場合は自己責任で。
私のPIXTAページです。よろしければご覧ください。購入もできます。
興味があれば
次回は、イグチ科のキノコを紹介します。
バッタ目 イナゴ科 ツチイナゴ亜科 ツチイナゴ
●イナゴ類についてザックリと
イナゴはバッタ目の中の一種で、日本では稲を食べてしまう害虫として知られています。コバネイナゴ、ハネナガイナゴ、エゾイナゴが代表的な種です。
漢字では稲子、もしくは蝗と書くのですが、蝗の漢字は中国から伝わったのもので、中国ではイナゴを指す漢字ではなく、トノサマバッタやサバクトビバッタなどが変異を起こし大群をなしたものを指す漢字だそうです。日本に伝わった際にイナゴと誤解され、蝗の漢字を当てられたとのこと。
イナゴ類のバッタは17~70mmほどの大きさで、メスの方がやや大きくなる傾向にあります。主に草原地帯や河原などに生息し、イネ科の植物をエサにしています。
卵はイネ科植物の根際に産み付けられ、卵の状態で越冬する種が多いです。5~6月ごろに孵化します。幼虫の見た目は、大きさと翅が無い以外は成虫と同じ見た目をしています。
数度の脱皮を繰り返すと成虫になります。発達した後脚と飛行できる翅を持ち、体の色は緑や褐色など生活環境により様々。というように、他のバッタとほとんど同じ身体的特徴や見た目をしています。
前述したようにイネ科の植物を食べてしまう、害虫に位置づけられていますが、食用昆虫としても有名です。イナゴの発生時期になると、害虫駆除を兼ねて捕獲、袋などに入れ糞などを十分に出させてから熱湯に通し、翅と後脚を取り、醤油と砂糖を入れて炒ってつくだ煮にしたり、串焼きや網焼きなどにして食されていました。恐らくイナゴのつくだ煮が一番有名だと思います。味はエビに似ているとのことです。
昔はたんぱく源として全国的に食べられていたそうですが、戦後に農薬が普及したことにより、取って駆除することが無くなったため、今では東北の一部と長野県の一部でしか食べられていないそうです。
●ツチイナゴについて
体長♂5~6cm、♀5~7cm。本州、四国、九州、沖縄に分布、クズやカナムグラなどの生えた草原や草むらなどに生息し、それらをエサにしています。
幼虫は他のバッタ類と同様に、ほとんど成虫と同じ体形をしており、鮮やかな黄緑色で眼の下に黒い縦の模様が入っています。何度かの脱皮を繰り返して成虫になります。
成虫も他のバッタ類と同じ体形をしています。体色は幼虫のころの鮮やかな黄緑色から一変し、茶褐色や肌色っぽくなります。翅には黒い斑点模様、眼の下には幼虫のころと同じ黒い縦の模様が入っています。あまり飛んだり跳ねたりすることがなく、歩いて移動することが多いです。
このバッタは、他の多くのバッタ類が卵で越冬するのに対し、成虫の姿で越冬します。越冬は他の生物のように体の代謝を落として休眠状態になるものではなく、落ち葉の裏などに隠れたり、陽の当たる暖かい場所を見つけて過ごしたりなどして、暖かくなるのを待ちます。そのため、暖かい場所を見つけられなかった個体は、寒さに耐えきれずに死んでしまうものも多いそうです。
そうして春になると活動を再開し、6月ごろに産卵、その世代は死んでしまいます。6月に生まれた幼虫は10月ごろに成虫になります。そのためツチイナゴの成虫は、3月~7月、10月~11月の年2回発生します。
ちなみにツチイナゴも食べることができるそうで、東南アジアの屋台などで串焼きが売られているそうです。
●まとめ 感想
こちらがかなり近くまで寄っても、逃げるようなそぶりも見せず、ほとんど動かなかったので楽に撮影できました。あまり飛んだり跳ねたりしないそうですが、結構立派な後脚と翅を持っているのに、なんだかもったいないような気がします。
食べることができるそうですが、そこらへんにいるのを取って食べても問題はないんでしょうか?寄生虫とか細菌とかがついてそうなので、食べ慣れている人以外はちょっと危ないような気がします。もし試す場合は自己責任で。
私のPIXTAページです。よろしければご覧ください。購入もできます。
興味があれば
次回は、イグチ科のキノコを紹介します。
コメント