ヒョウモンチョウを撮った公園の手すりに、なぜかアマガエルがいました。

死んでいるのでは?と思い、近づいて確認してみたのですが、心臓は動いていました。
その場から動かず、ただじっとしているだけ。もしかしたら弱って動けなくなってしまったのでしょうか?それともただ動きたくないだけなのか? こんなところで何してるんでしょうか?
アマガエル ブログ用
両性類 カエル目 アマガエル科 アマガエル亜科 二ホンアマガエル


●まずはカエル目についてザックリと
 カエルはサンショウウオやイモリなどの両生類と呼ばれるグループの一つで、世界中で約6500種が発見され、主に水辺やその近くを住処にしています。日本では約40種ほどが生息し、その内の半分は日本にしか生息していない、日本固有種だと言われています。

 カエルの卵は池や沼などの水中や、水辺近くの植物の葉の上や岩場などに産み付けられ、孵化した幼体は汁物をすくう丸い杓子(しゃくし)に似ていることから、オタマジャクシと呼ばれています。
 
 オタマジャクシは丸くて大きな頭と長い尾が特徴的で、全身が真っ黒または褐色です。水中で生活しているため鰓呼吸を行い、プランクトンや水草、小魚などをエサにしています。成長するにつれ徐々に手足が生えてきて尻尾が短くなってきます。そして成体であるカエルの形になると水から出て陸で生活するようになります。

 
 成体になったカエルは、水辺近くの陸で生活するようになり、昆虫や小型哺乳類をエサにします。呼吸法は皮膚呼吸になり、常に体が湿っていないと呼吸できなくなってしまうそうです。
 
 大きさは約1cmほどの小さなものから、30cmにもなる大きなものまで様々。体は短く、胴と頭がつながり、オタマジャクシ時代の尾は完全になくなります。そのかわり水かきのついた手足が生え、後ろ脚は発達し、跳躍や泳ぎに適した形になっています。捕食者への対策として、皮膚に毒を持った種もいるとのこと。また、手足は吸盤のようになっており、コンクリの壁やガラスなどに張り付き、簡単に登ることができます。変温動物なので、暑かったり寒かったりすると土の中などにかくれて休眠状態になります。
 
 繁殖期になると夜の田んぼや水辺などで、一斉に「ゲロゲロ」や「ケロケロ」といった鳴き声の大合唱を聞くことができます。
 
 
●世界のカエル文化
 カエルは古くから人間生活に近い存在で、日本では田や雨の神として信仰されていたり、奈良時代末期に書かれた『万葉集』ではカエルの鳴き声に関する和歌が詠まれていたり、平安時代末期に書かれた『鳥獣戯画』という絵巻物に描かれたり、現在でもカエルがモチーフになったキャラクターがいたりなどしています。
 
 海外でも同じく、アフリカでは金運を招く動物とされていたり、エジプトの水を司るヘケトと言う神の頭がカエルだったり、インドネシアのバリ島でも神に近い存在として大切にされたりと、カエルの文化は世界各地で見られます。
 
 また、世界中で食用とされ、味は鶏肉に似ているそうです。フランスやイギリスではカエル料理が存在し、古くから食材として使用されていたそうです。日本へは20世紀初頭にアメリカから食用のウシガエルが輸入されたのですが、日本の食文化に根付かず、そればかりか野生化し、生態系を脅かすという問題になっています。


●ニホンアマガエルについて
 成体の体長は2.5~4cmほど。北海道、本州、四国、九州の水田や水辺、または水辺近くの森林で生活しています。また、朝鮮半島や中国東部にも生息しています。

 水辺に産み付けられた卵は2、3日ほどで孵化、幼体はオタマジャクシで、全身が褐色をしており、うっすらと斑模様があるのが特徴です。水中のプランクトンや水草、生き物の死骸などを食べて成長し、約1か月ほどで成体になります。

 成体になると陸での生活が主となり、小型の昆虫やクモなどを捕食して生活します。前脚には4本の、後脚には5本の指があり、指先に吸盤がついているため、木や壁などを簡単に登ることができます。

 体の色は腹が白、背中側が緑色をしているのですが、周囲の環境や温度、湿度、明るさなどに応じて、ホルモンや色素の細胞を操作し、体の色を自在に変化させるという能力を持っています。これにより周囲の背景に上手く溶け込み、捕食者から身を守っています。

 寒くなる11月ごろから冬眠のため土の中にもぐり、暖かくなる3月ごろから姿を現すようになるそうです。

鼻先から眼、耳元まで黒か褐色の横線が入っているのが特徴的。
皮膚は雑菌から身を守るためにヌルヌルしていて、人体に悪影響を及ぼす可能性がある、毒が出ているそうです。手で触る分には問題ないですが、傷や口、目などに入ったりすると、激しい痛みに襲われることもあるので、もしも触った際は、しっかりと手洗いしましょう。
アマガエル ブログ用3


●まとめ 感想
 公園内をしばらく散策して戻ってきたら、このカエルの姿はもうありませんでした。見つけた時は陽の光がモロにあたり、皮膚の湿り気があるように見えなかったのですが、大丈夫だったようです。ちなみに田んぼがすぐ近くにあったので、また姿を見ることがあるかもしれません。

 あと、カエルの肉は食べたことがないので、食べてみたいと思っているのですが、買ったとして調理法や食べ方がよくわからないので、イマイチ買う勇気が湧きません。素人が手を出して上手く食べられるんでしょうかね?

 全然関係ないですがカエルの卵って、ジュースとかに入っているバジルシードや今流行りのタピオカににてますよね。原料がカエルの卵だと勘違いしている人とかも、わずかながらいそうな気がします


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