冬にも関わらず、森や雑木林、もしくはその周辺でよくガを目にします。このガはフユシャクガという種類のガらしいです。今回は私が目にしたフユシャクを2種紹介します。


●まずは、フユシャクガについてザックリと
 フユシャクガはシャクガ科に属しているガで、ホシシャク、ナミシャク、エダシャクなどの分類に分けられ、日本では約30種類ほどが生息しています。特に珍しいガではなく、日本全国の森林で見ることができるそうです。

 樹木の葉などに産み付けられた卵は春3~4月ごろに孵化します。フユエダシャクはシャクガ科に属しているので、幼虫は体が細長く、頭の近くと尾の近くにしか脚を持たない、所謂シャクトリムシです。主に木の葉や枝をエサにしています。幼虫は他の昆虫と同じように、脱皮を繰り返して成長するのですが、わずか10~15日ほどすると土の中に潜り、サナギになるそうです。しかし、サナギになった後は冬になるまで、数か月もの間休眠するそうです。

 サナギは11~3月ごろに羽化します。オスは通常のガと同じような体と羽を持ち、飛行能力があり飛ぶことができるのですが、口は退化しているため一切エサを食べることができません。ですが、幼虫のときに摂取したエネルギーを蓄えているため、1か月は飲まず食わずで生きることができるそうです。
 
 一方メスは、オスと同じく口が退化しているのに加え、羽が無かったり、小さかったりと、退化してしまっているので、飛ぶことができずあまり遠くへの移動ができません。日中は鳥を避けるため、枯れ葉の裏や、木の陰に隠れて過ごし、夜になると活動を始めるそうです。メスは尾にある器官からフェロモンを出し、オスを呼ぶ、コーリングという行動をとるそうです。オスはメスの出したフェロモンをたどりメスを見つけます。交尾を行うと産卵し、世代交代します。


冬に見つけたフユエダシャクたち

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チョウ目 シャクガ科 チャバネフユエダシャク♂(たぶん)

チャバネフユエダシャク
 ♂開張34~45mm。♀体長11~15mm。北海道、本州、四国、九州、沖縄の日本全国の森林、雑木林に生息しており、幼虫は広葉樹の葉を食べます。卵は春に孵化し、6月ごろに地中に潜りサナギになり、11月ごろに成虫になります。成虫のオスの翅は褐色や黄褐色で、暗褐色の横線が入っています。メスは翅が退化していて、白い体に黒い斑点があります。



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チョウ目 シャクガ科 ヒロバフユエダシャク♂(たぶん)

ヒロバフユエダシャク
 ♂開張33~40mm。♀体長8.5~11mm。本州、九州の森林、雑木林に生息しており、幼虫は広葉樹を食べます。卵は春に孵化し、6月ごろに地中に潜りサナギになり、1月下旬ごろに成虫になります。成虫のオス翅は淡褐色で、横に黒い波線が数本入っています。メスは褐色と黒い色をしていて、小さな翅はあるものの飛ぶことはできません。


●まとめ 感想
 他の虫が活動していない、冬に成虫になり繁殖活動を行うのは、敵が少ないからなんでしょうか?冬で虫の脅威になりそうな生き物は鳥ぐらいしか思いつきませんし。春に孵化し、数日で地中に潜りサナギになり、敵が減った冬に羽化し、食事も行う必要が無いなんて、効率良く、確実に子孫を残すことに特化した進化をした昆虫なんだな、と思いました。そういえば、ヤママユガやカゲロウの成虫も口や消化器官が退化し、食事を取らないことを思い出しました。昆虫の成虫は人間とは違い、「生きる」というよりは、「子孫を残す」ことを第一の目的に進化した生き物なんだなー、と思いました。
 また、今回はオスの個体しか見つけることができなかったので、メスの個体も見てみたいです。


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次回は、2019年2月の投稿結果です。